北田暁大 単著執筆準備作業 進捗報告互助会

趣旨

• 単著執筆へ向けた準備作業の進捗報告会への参加者を若干名募集します。

著作の課題とスケジュール概要

作業タイトル

• 「社会学のアメリカ　社会学的忘却の起源」

著作の構想概要

• この出版プロジェクトにおいては、ヨーロッパで生まれ、二つの世界大戦の間にアメリカにおいて華開いた「社会学」という世界認識の方法の歴史性の来歴を、社会調査という社会的実践、その実践と「社会的なもの」へのかかわり方の変位、欧州と異なるアメリカ的な「リベラル」概念の誕生などと絡めつつ、分析していきます。
• 現在「標準化」されたといわれる「アメリカ的社会学」は、それ自体、欧州での「社会的なもの」への規範的コミットメントにかかわりつつ、大学という組織の性格の変化、行政・政府・財団などの動向と相まって、そうした「社会的なもの」を構造的に忘却していくものでした。
• しかし、それはけっして社会改良への意志を放棄したことを意味しません。社会調査の技術を開発していくことは、現代的な「文化」概念の誕生（ダーウィニズム、生物学からの解放）と密接な関連を持っており、欧州での優生学的構想と国内の人種・性差別と対峙していく道筋でもありました。そのなかで、欧州とは異なる弱毒化された「社会的なもの」が独自の形で生成していくわけですが、それは頽落というよりは、大恐慌・ニューディールを含めた戦間期合衆国の社会変動と大きく関連をもった「読み替え」であったといえます。つまり「社会的なものの忘却」は社会学の本格的始動に内在的な事柄であったと同時に、固有の「社会的なリベラル」を創り出していく契機でもあったわけです。
• 本稿では、アメリカ社会学の原点とされるシカゴ学派を、アトランタ学派やソーシャルワークなど「忘却された社会学」との関係において相対化しつつ、アメリカ型「リベラル」の生成と密接に結びついていた社会学・社会調査のあり方を考えていく予定です。

スケジュール概要

• 第一回は 2017年5月初旬に 本郷にて開催します。
• 以後２ヶ月毎のペースで開催予定です。
• 脱稿目標は2017年夏
• 開催日：　第一回　2017年12月13日（水） 18:45～20:45
  • 第一回　2017年05月05日（金・祝）

参加資格と参加申込

参加資格

• 学術論考の草稿、配布資料などの取り扱い作法を ご存知の方
• 他参加者に対して、エントリーメールにおいて丁寧な自己紹介を行っていただける方　（不十分な場合、参加をお断りしたり、著名人との自認がある方だと判断させていただくことがあります）
• 会の場において、ほかの参加者の意見をよく聴き、適切な受け答えの出来る方
• 構想・草稿などのブラッシュアップに貢献できる方

参加申込

• 進捗報告・検討会の参加者を 最大で10名 募集します。
• 参加希望の方は、下記項目を記し 件名を「北田報告会参加希望」としたメールをまでお送りください。
  • メールアドレス以外の情報は、参加者間で共有されます。
  • 会に関する連絡は Google Groups で行ないます。