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20220630 作成|20241029 更新

ジェシー・シェル『ゲームデザインバイブル:おもしろさを飛躍的に向上させる113の「レンズ」』

開催趣旨 読書会概要 参加申込 目次と日程 参考資料 主催
「ゲーム研究読書会」では、日本語で読める現代ゲーム研究の著作を、ゲーム開発者、研究者、プレイヤーなど、様々なバックグラウンドを持つ皆さんと読んでいます。2017年7月に開始し、これまでに下記の本を取り上げました。
  1. [2017年07月~09月] イェスパー・ユール(2005→2016)『ハーフリアル』読書会
  2. [2018年01月~03月] イェスパー・ユール(2013→2015)『しかめっ面にさせるゲームは成功する』
  3. [2018年11月~2019年07月] 中川大地(2016)『現代ゲーム全史 ─ 文明の遊戯史観から』
  4. [2019年10月~2020年12月] 松永伸司(2018)『ビデオゲームの美学』
  5. [2021年05月~2022年07月] セリア・ホデント(2017→2019)『ゲーマーズブレイン─UXと神経科学におけるゲームデザインの原則』
  6. [2022年10月~2023年06月] 川﨑寧生(2022)『日本の「ゲームセンター」史:娯楽施設としての変遷と社会的位置づけ』
 ビデオゲームだけでなく、AI研究、認知科学、計算機史・社会科学史、UXデザイン、社会実験、美学・哲学、文学理論、映画学…など、多様な関心・バックグラウンドをお持ちの方のご参加を歓迎します。読書会の参加申込み手続きについては、「参加申込」の項を御覧ください。
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ジェシー・シェル『ゲームデザインバイブル:おもしろさを飛躍的に向上させる113の「レンズ」』読書会(2024年2月~)

ジェシー・シェル『ゲームデザインバイブル』

主催者から

 これまで、このゲーム研究読書会では、UXデザインや美学、ゲームの歴史、あるいはアーケードゲーム産業など特定の業態に特化したテーマの書籍を扱ってきました。今回は、意外とこれまでテーマにしてこなかったゲームデザインそのものにフォーカスした『ゲームデザインバイブル[第2版]』を皆さんと読んでいきたいと思います。

 本書はゲーム開発者の育成の場や社員教育などでも参考資料にされてきた本ということで、今期はぜひゲーム開発に携わっている多くの方にご参加いただければと思いますが、これまでと引き続き多様なバックグラウンドを持つ方の参加をお待ちしています。 心が動かされるゲームや、時間を忘れて遊んでしまうようなゲームに出会うと、「これはどういう仕組みで作られているのだろう?」と、ゲームデザインや開発に関心が向くことがあると思います。その好奇心こそが、ゲームプレイヤーからゲーム開発者に向かう第一歩になるのではないでしょうか。

 第1章では、ゲーム開発者にとって最も重要なスキルとして「聞くこと」を挙げています。詳細は読書会当日に預けますが、これはとりもなおさず人間やその心の動きに対する深い洞察が求められることを示唆しています。今回の読書会もまた、活発なディスカッションによって、参加される皆さんそれぞれの考察がより豊かなものになればと願っています。 (高橋ミレイ)

※『ゲームデザインバイブル[第2版]』は700ページを超えるため、まずは11章まで読んでいきます。第7期終盤に皆さんにお伺いしてご希望があれば12章以降も計画しましょう。
※12章以降も取り上げることにしました。

読書会概要

参加申込

参加資格

参加申込

目次・日程・担当

前半

  開催日 章タイトル 頁数 担当者 トピック
第01回 2024.02.14 01章 始めにゲームデザイナーありき:P1〜P12
02章 ゲームデザイナーは体験を創り出す:P13〜P32
33 高橋ミレイ(CuePoint/編集者)  
第02回 2024.03.13 03章 体験はプレイ環境で起こる:P33〜P43
04章 体験はゲームから生まれる:P45〜P66
33 川﨑寧生(立命館大学 衣笠総合研究機構/社会学・歴史学)  
第03回 2024.04.10 05章 ゲームを構成する要素:P69〜P78
06章 構成要素がテーマを支える:P81〜P96
26 常田裕士(富士通株式会社/コンピュータシステムの設計)  
第04回 2024.05.08 07章 ゲームはアイデアから始まる:P97〜P122 26 山根信二(IGDA日本, 東京国際工科専門職大学/ゲーム研究およびゲーム開発者教育)  
第05回 2024.06.12 08章 ゲームはイテレーションで向上する:P123〜P156 24 知久 温(フリーランス(ゲーム開発研究家)/ゲームデザイン)  
第06回 2024.07.10 09章 ゲームはプレイヤーのために作られる:P157〜P180 24 髙松美紀(スクウェア・エニックス(4月から)/ゲームキャラクター)  
第07回 2024.08.14 10章 体験はプレイヤーの脳内で起こる:P181〜P198
11章 プレイヤーの脳はモチベーションによって動かされる:P199〜P212
32 酒井泰斗(会社員/行動科学史)  

後半

  開催日 章タイトル 頁数 担当者 トピック
第01回 2024.12.11 12章 一部の要素はゲームシステムである(前半12.1〜12.5):P213〜P243 31 山根信二(IGDA日本, 東京国際工科専門職大学/ゲーム研究およびゲーム開発者教育)  
第02回 2025.01.08 12章 一部の要素はゲームシステムである(前半12.6〜12.8):P244〜P268 25 高橋ミレイ(CuePoint/編集者)  
第03回 2025.02.12 13章 ゲームシステムにはバランスが必須:P269〜P317 49 酒井泰斗(会社員/社会科学方法論争史)  
第04回 2025.03.12 16章 体験は感情曲線で評価できる:P371〜P391 26    
第05回 2025.04.09 17章 ストーリーも体験の一種:P393〜P421 29 松永伸司(京都大学教員/美学)  
第06回 2025.05.14 18章 ストーリーとゲーム構造は間接操作でうまく統合できる:P423〜P445
19章 ゲームとストーリーは世界で起こる:P447〜P457
34 石川淳一(有限会社エレメンツ/ゲームデザイナー)  
第07回 2025.06.11 20章 世界にはキャラクターが含まれる:P461〜P490 30 髙松美紀(スクウェア・エニックス/ゲームキャラクター)  
第08回 2025.07.09 23章 他のプレイヤーと遊ぶゲームもある:P525〜P531
24章 一部のプレイヤーはコミュニティを形成する:P533〜P553
29    
第09回 2025.08.12 32章 ゲームはプレイヤーを変化させる:P673〜P695
33章ゲームデザイナーにはある種の責任が伴う:P697〜P704
34章ゲームデザイナーにはそれぞれの目的がある:P705〜708
おわりに:P709〜P711
39    

参考資料

読書会で紹介されたり話題になったりしたリソースを記載していきます。

プロフィール

主催者

高橋ミレイ(編集者・ライター)
CuePoint代表。モリカトロンAIラボ編集長。企業のオウンドメディアの運営やコンサルティングに携わりつつ、書籍・雑誌・Web媒体でテクノロジー、サイエンス、ゲーム、ビジネスなどの分野を執筆。好きなゲームのジャンルは推理アドベンチャーとRPG。
酒井泰斗(会社員/ルーマン・フォーラム管理人)
関心領域は道徳科学~社会科学の歴史。最近は 20世紀中葉のアメリカ社会諸科学における思考の道具の一つとしての「ゲーム」が気になっています。

アドバイザー

松永伸司(京都大学文学部メディア文化学専修准教授) [researchmap]
主に分析美学の道具立てで主にゲームを扱っています。
著書に『ビデオゲームの美学』慶應義塾大学出版会、2018年)、 訳書にイェスパー・ユール『ハーフリアル』(ニューゲームズオーダー、2016年)、 ネルソン・グッドマン『芸術の言語』(慶應義塾大学出版会、2017年)、 ミゲル・シカール『プレイ・マターズ』(フィルムアート社、2019年)など。