日曜社会学 - ルーマン・フォーラム / エスノメソドロジー番外地

Sunday sociology - Luhmann Forum / Ethnomethodology: on the edge of nowhere
20171120 作成|20180227 更新

Jesper Juul, The Art of Failure: An Essay on the Pain of Playing Video Games

開催趣旨 読書会概要 参加申込 目次と日程 参考資料 主催
この読書会では、日本語で読める現代ゲーム研究の著作を、ゲーム開発者、研究者、プレイヤーなど、様々なバックグラウンドを持つ皆さんと読んでいます。2017年7月に開始し、これまでに下記の本を取り上げました。  ビデオゲームだけでなく、AI研究、認知科学、計算機史・社会科学史、UXデザイン、社会実験、美学・哲学、文学理論、映画学…など、多様な関心・バックグラウンドをお持ちの方のご参加を歓迎します。読書会の参加申込み手続きについては、「参加申込」の項を御覧ください。(この読書会は終了しました)
今後読書会で取り上げる候補として、下記の書籍が挙がっています:

イェスパー・ユール『しかめっ面にさせるゲームは成功する』読書会(2018年1月~3月)

イェスパー・ユール『しかめっ面にさせるゲームは成功する』

 おそらく多くの人にとって失敗は不快な体験ですが、失敗のリスクのないゲームはつまらないもの。悔しさやジレンマなしには成功体験によるカタルシスもありません。ゲーム制作において、「しかめっ面」にさせる仕組みの設計はプレイヤーを満足させるために必要不可欠なものと言っても過言ではないでしょう。
 このパラドクスがなぜ生じるのか? 人間の心理としてそれはどのような仕組みになっているのかということを軸にゲームデザインを探求する本が、今回の読書会で取り上げる『しかめっ面にさせるゲームは成功する ─ 悔しさをモチベーションに変えるゲームデザイン』(イェスパー・ユール、2015)です。
 前回の『ハーフリアル』読書会に引き続き、ゲームビジネスに携わる方のみならず、コンテンツ制作やマーケティング、心理学や人文学に関心のある方の参加をお待ちしております。(高橋未玲)

書籍紹介

 ユール自身がエディターをつとめる MIT Press の Playful Thinking シリーズ の第一弾として2013年に出版された本、The Art of Failure: An Essay on the Pain of Playing Video Games の邦訳です。
 この本は、一言でいえば、ゲームの本質を「失敗」という観点から探ろうというものです。失敗はつらい、ゲームには失敗が必ず伴う、なのにわれわれは進んでゲームをしたがる、これはどういうことなのか、失敗はどういう働きを持つのか、ゲームのどういう構造が失敗を作り出すのか、プレイヤーは失敗をどのように感じるのか。こういった問いが一貫して論じられます。
 『ハーフリアル』と同じく、哲学的な議論、実証的な研究、ゲーム開発のフレームワークの交点にあるようなアプローチをとっています。『ハーフリアル』の発展と見ることもできますが、研究書と一般書の間くらいの雰囲気で、コンパクトにまとまっており、事例も多く、内容的にはこちらのほうがより読みやすいかもしれません。ゲームやそれをプレイする経験の独特のあり方を考える糸口としておすすめできる本です。(松永伸司)

参考: 邦訳レビューへのリンク

読書会概要

参加申込

参加資格

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目次と日程

  開催日 章タイトル 頁数 担当者 トピック
第1回 01.08(月祝) 第1章「はじめに:失敗のパラドックス」   酒井泰斗(会社員)  
第2章「失敗のパラドックスと悲劇のパラドックス」    平山 泉  
第2回 02.12(月祝) 第3章「失敗の心理」    小林(七邊)信重(デジタルハリウッド大学大学院)  
第4章「ゲームにおける失敗のあり方」   高田敦史(会社員)  
第3回 03.21(水祝) 第5章「架空の失敗」   工藤郁子(マカイラ株式会社/中京大学経済研究所)  
第6章「失敗のアート」   中川大地(評論家/編集者、明治大学野生の科学研究所研究員)  
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プロフィール

主催者

高橋ミレイ(編集者・ライター)
FUMIKODA JOURNAL編集長。株式会社メディアジーンにて、ギズモード・ジャパン編集部、デジタルカルチャーメディア『FUZE』創設を経てフリーランスに。雑誌・Web媒体でテクノロジー、サイエンス、ゲーム、ビジネスなどの分野を横断的に取材・執筆する。
酒井泰斗(会社員/ルーマン・フォーラム管理人)
関心領域は道徳科学~社会科学の歴史。最近は 20世紀中葉のアメリカ社会諸科学における思考の道具の一つとしての「ゲーム」が気になっています。
  • 酒井ほか編『概念分析の社会学2:社会的実践の論理』(ナカニシヤ出版、2016)
  • 酒井ほか編『概念分析の社会学:社会的経験と人間の科学』(ナカニシヤ出版、2009)
  • 前田ほか編『ワードマップ エスノメソドロジー』(新曜社、2007)
  • 「行動科学とその余波──ニクラス・ルーマンの信頼論」 (小山 虎編『信頼研究の学際化(仮)』勁草書房、2018年、高 史明との共著)
  • 「〈法と科学〉の比較行政法政策論──シーラ・ジャサノフ『法廷に立つ科学』の射程」(『科学・技術・社会』26、2017年、吉良貴之・定松淳・寺田麻佑・佐野亘との共著)
  • 「社会システムの経験的記述とはいかなることか――意味秩序としての相互行為を例に」(『ソシオロゴス』31、2007年、小宮友根との共著)

アドバイザー

松永伸司(東京藝術大学美術学部教育研究助手) [researchmap]
主に分析美学の道具立てで主にゲームを扱っています。
イェスパー・ユール『ハーフリアル』(ニューゲームズオーダー、2016年)、ネルソン・グッドマン『芸術の言語』(慶應義塾大学出版会、2017年)を訳しました。
『ゲーム研究の手引き』(文化庁、2017年)など、ゲーム研究全体の見取り図を作る仕事もしています。
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