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作成 20241227|更新 20250226

科学哲学読書会 第一期『創発物理』
森田紘平『創発と物理』

科学哲学読書会では、日本語で読める科学哲学の著作を、科学・哲学を始めとする様々なバックグラウンドを持つ皆さんと読んでいきます。 2025年2月末開始。「最初の一冊」には2024年末に刊行された森田紘平『創発と物理:ミクロとマクロをつなぐ哲学』をとりあげます。

読書会の概要

目次と日程

開催日は変更される可能性があります。

開催日 範囲 頁数 詳細見出し 担当者(専攻もしくは関心領域/所属)
第一回 2025.03.04(火) 第一章 創発はどのように問題になってきたか
20
1-1 物理学における創発:More is Different
1-2 哲学における創発:イギリス創発主義者
1-3 本書の問題設定と構成
酒井泰斗(インタフェースデザイン/会社員)
第二回 2025.03.25(火) 第二章 創発の定義の歴史と探究 62 2-1 科学哲学における創発と還元
2-2 物理学の哲学における創発と還元
2-3 モデル間関係としての還元
2-4 モデル間関係としての創発
2-5 まとめ
吉川浩満(文筆業/晶文社)
平岡太郎(数理論理学、情報の哲学、分析哲学 北海道大学大学院 文学院 哲学倫理学研究室)
木本周平(ヘーゲル論理学、概念形成論/法政大学)
吉田廉(哲学、行為の哲学 自己知と非合理性/東京大学 大学院人文社会系研究科 基礎文化研究専攻 哲学専門分野)
第三回 2025.04.29(火) 第三章 量子力学と古典力学の創発 72 3-1 モデル間還元
3-2 解釈に依存しない創発
3-3 量子力学の解釈と創発
3-4 崩壊解釈と隠れた変数解釈
3-5 多世界解釈
3-6 まとめ
小泉浩太(数学物理、IT/株式会社メドレー)
佐藤直人(科学的実在論論争、物理学の哲学、化学の哲学、数学基礎論/BlocQ,Inc)
佐藤栄太(都市計画学・都市デザイン/会社員)
第四回 2025.05.27(火)
第五回 2025.06.24(火) 第四章 統計力学と熱力学の創発 48 4-1 相転移と創発
4-2 普遍性とスケーリング則
4-3 普遍性と創発
4-4 不可逆性と粗視化
4-5 まとめ
匿名希望者
田島逸郎(エスノメソドロジー、特にテクノロジーや記録された知識と人間の関わり。大規模言語モデル、およびそれに伴う言語現象/合同会社 Georepublic Japan)
饗庭大地(言語哲学、論理学の哲学など/早稲田大学文学部哲学コース4年)
第六回 2025.07.29(火)
第七回 2025.08.26(火) 第五章 創発が存在するこの世界について 30 5-1 3つのモデルと理論間関係
5-2 創発概念と伝統的な概念
5-3 この世界はどういう世界か
清水 雄也(科学哲学/京都大学)
川村航大(法学、特に法哲学/東京大学教養学部文科一類)

読書会の記録

参考資料

読書会の場で話題に上がった文献をリストしていきます。

『創発と物理』の内容に直接関係するもの

読解の参考になるもの

参加について

参加資格

物理学専攻者観覧枠

参加申込

記載事項 注記
 1  氏名 漢字+フリガナ。ハンドル名などでの申し込みは受け付けません。
 2  Googleアカウントに登録しているメールアドレス  研究会に関する連絡は Google Groups で行ないます。アカウントをお持ちでない方は、こちらから作成してください:
Google アカウントの作成
 3  所属 
 4  専攻もしくは関心やバックグラウンド 
 5  自己紹介 
 6  担当を希望する章 第二候補まで指定してください。特に希望がない場合は空欄でけっこうです。
 7  氏名記載の可否 上掲「目次と日程」の担当者欄にお名前を記載したくない方はその旨記してください。

その他注意事項

主催者

小田啓太(自治医科大学特別特命准教授/会社員/経営者/ソフトウェアエンジニアリング協会理事)
researchmap.jp/keitaoda 自然科学と社会科学に関心があります。10年以上前に裁判における科学的証拠について論文を書こうとしましたが、自然科学の行っていることを言語化できずに断念しました。数年以内の再挑戦を考えています。
修士の専攻は物理学(量子光学)で、気体分子の超分極率の効く現象を初めて見つけました。ゲノム、創薬、医用画像、大規模言語モデル、検索エンジンなどの研究開発の経験もあります。
酒井泰斗(会社員、ルーマン・フォーラム管理人)
socio-logic.jp 大学時代の専攻は物性物理学。関心領域は道徳科学~社会科学における方法論争史。最近は 20世紀中葉のアメリカ合衆国における行動科学の歴史や行動科学の知見のポピュラー化の歴史を調べていることが多いです。
  • 村山ほか編『ワードマップ ベルクソン』(新曜社、2025年刊行予定)
  • 「読むための トゥルーイズム 自明の理 ──非哲学者による非哲学者のための〈哲学入門〉読書会」(文藝春秋社『文學界』連載、吉川浩満との共著)
  • 「〈思想の 管理 マネジメント 〉の部分課題としての研究支援」(荒木優太編著『在野研究ビギナーズ』、明石書店、2019年)
  • 「行動科学とその余波──ニクラス・ルーマンの信頼論」 (小山 虎編著『信頼を考える』勁草書房、2018年、高 史明との共著)
  • 酒井ほか編『概念分析の社会学2:社会的実践の論理』(ナカニシヤ出版、2016)
  • 前田ほか編『ワードマップ エスノメソドロジー』(新曜社、2007)