作成 2021.12.30|更新 20220331

尾高邦雄読書会(2022年1月~)
尾高邦雄『鋳物の町』

1949年当時の川口の鋳物工場の分布(尾高邦雄編『鋳物の町』)

このページには2022年開催の読書会の案内と記録を公開しています。

読書会の趣旨と概要

趣旨

 敗戦後の日本で、アメリカの経営学的知識を源流にもつ様々な知識が占領軍からもたらされたことは経営教育研究の分野ではよく知られています。占領軍がもたらしたTWI、MTP、CCS講座といった経営機能と科学的管理や人間関係論の考え方を結びつけた教育プログラムは(Okazaki-Ward 1993)、関係省庁を通じて日本の企業に広く取り入れられるようになり、高度経済成長期を通して現地化していきました(坂本 1964)
 このような知識移転の背景には、経済を建て直すために企業経営のノウハウを必要とした敗戦国日本と、その日本を自陣営に取り込もうとする戦勝国アメリカ双方の思惑があったことは先行研究が指摘するところです(山崎 2014)。しかし、日本(企業)への知識移転はそのような行政ルートで生じただけでなく、学術ルートからも生じていた可能性が、大学で行動科学を学んだ後に就職して企業経営に携わるようになった財界人たちの証言によって示唆されています(八代ほか編 2010)。それでは、学術ルートにおいて経営教育に関する知識移転はどのように生じていたのでしょうか。
 それを考えるためにこの読書会では、日本に人間関係論を紹介したことで知られる社会学者、尾高邦雄の著作を検討していきます。具体的には、尾高が人間関係論を本格的に紹介した『產業における人間關係の科學』(尾高1952)、同時期に行われた調査をまとめた『鑄物の町——産業社會學的研究』(尾高編 1956)、そして人間関係論との距離を取り始めるようになる『産業社会学』(尾高 1958/1963)を読んでいきます。これらの著作は、経営教育に関する知識移転について考える上で興味深いものであることはもちろんですが、戦前、ウェーバー研究から職業社会学研究へとキャリアを発展させた尾高が、戦後さらに産業社会学へと研究を展開していく時期の著作であるという点で(川合・吉村 1995)、戦前から戦後へかけての日本の(産業)社会学の展開を考える上でも興味深いものだといえるでしょう。
 産業社会学や社会学史に関心がある方はもちろん、尾高や産業社会学に直接的/間接的な影響を受けたさまざまな研究領域に関心がある方など、多くの方に参加して頂けることを期待しています。(井島大介)
文献

概要

目次と日程

開催日 対象・範囲 担当者
第一回 2022.01.24(月) 19:00- 『産業における人間関係の科学』 井島大介
第二回 2022.02.26(土) 10:00- 『鋳物の町―産業社会学的研究』 宮地俊介
第三回 2022.03.28(月) 19:00- 『産業社会学』 林 凌
第四回 2022.mm.dd(w) hh:00- 武岡暢「尾高邦雄はなぜ職業社会学を維持できなかったか——もうひとつの職業概念に向けて」
in 出口・武田編『社会の解読力〈文化編〉』 新曜社、2022年
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