講義概要

前回講義と質疑の回顧 著作『信頼』の欠点 ストーリーを構成するパーツが欠けている 類型化に不備がある 歴史的記述がない 欠点補正後の改定案 オーソドックスな社会学的テーマ 建前の社会学

残りの時間で何を取り上げるか たとえばどんなものが「信頼」に関わる現象だと言われているのか 特に「他人の表現にもとづく他人への信頼」について なぜ実存主義が問題になるのか 時間現象の社会学：　リスク、危険… 本日の講義 例：『予算編成の政治学』

［酒井講義 一部抜粋］
2. 著作『信頼』の欠点

a. ストーリーを構成するパーツが欠けている

現行の『信頼』に書かれているのは次のようなこと。

現行の著作にも、「個々人のあいで信頼が生じやすくなるためには、個々人の環境世界が非人格的秩序によって構造化されている必要がある」というところまでは述べられている（第5章）。しかし本書をルーマンが執筆する際に（も）念頭に置いていただろう、これ↑をサイドストーリーとして含むもっと大きな構図は提示されていない。それを書き込むと次のとおり（欠けているパーツは c）： c が描かれているのは──ルーマンが初めて自分自身の「機能分化論」の骨子を提出した──『制度としての基本権』。これを踏まえて『信頼』にも記すべきだっただろうストーリーのパーツを省略せずに書けば次のようになるはずである（文中のabcは上図に対応している）：

• 現代社会は、建前として、〈広がりと奥行きをもつ分節化された人格を備えた 自由な個人〉からなる社会（だと想定されている社会）である。
  • [a] ここでの信頼について言えば、それは〈自由な個人〉を信頼することであって、これは現代社会における人づきあいの基本フォーマットの一つである。
    • [c] 一方でそもそも、こうした〈自由な個人〉は、社会的分業のもとで成立するものだが、
    • [b] 他方で 社会的分業は、個々人による非人格的秩序に対する信頼によって支えられている。

しかし、現行の『信頼』からこのストーリーを読み取ることは難しい。

b. 類型化に不備がある

本書は、多くの論者によって、下図のように描ける類型を提示したものとして読まれてきた。これによると『信頼』という著作は、馴れ親しみの中から（何らかの事情によって）「人格への信頼」が生じるが、近代社会ではさらに、それに加えて「システムへの信頼」も必要になる、と述べていることになる（たしかに、そのように読める箇所は複数ある）。 そしてたとえば本書の最終段落（第12章）の箇所も、上図を明細化したものとして、下右図のように描けるようにも読めはする。（改行、付番は引用者による。以下同様）

【引用文１】
歴史的にも内容的にも、信頼はさまざまな形態をとる。原始的な社会秩序と文明化された社会秩序では、信頼は異なった様式をもつ。信頼は、

• [1a] 自然発生的に成立した人格的な信頼であったり
• [1b] 戦術的な洞察にもとづく人格的な信頼であったり、あるいは
• [1c] 一般的なシステムのメカニズムにたいする信頼であったりする。

（第12章「信頼と不信の合理性」訳書 175-176頁）

しかし、この解釈には二つの問題がある。

• 問題１：　前項で記した、ルーマンが（個別の著作を超えて、ほぼすべての著作において）その彫琢を目指していた機能分化論のストーリーにそぐわない
• 問題２：　『信頼』には、明らかに上図のようには読めない箇所が（たくさん）ある

たとえば、第3章「馴れ親しみと信頼」の最後で、著作構成と課題を予告した箇所はその一つである。この箇所は、右下図のようにしか描けないだろう。

【引用文２】
以下の章について予告しておくと、かかる［信頼がより大きな複雑性を処理しうる様式（＝システム信頼）に向かって変化していく、という］推測は、以下の順序で素描される。

• [2a] 信頼は、まず日常的な世界への馴れ親しみを基盤として、さしあたり人格的な（したがって制約された）信頼である。この場合、ほかの人間の振る舞いに含まれる不確実性の要素は、対象［＝物］の変化の予測不能性と同様に体験されるのだが、人格的な信頼は、そうした他人の振る舞いに含まれる不確実性の要素を埋め合わせる働きをする。
  • しかし次第に、複雑化の必要が増大し、他者が他我として、つまり複雑性とその縮減を共同で［＝間主観的に］引き起こす者として、視野に登場してくるようになると、信頼は拡大され、かの本源的な・問題の余地なき世界の馴れ親しみを押し退けねばならなくなる。
• しかし信頼は、かの馴れ親しみにとって変わるわけではない。信頼は、新たな種類のシステムへの信頼へと変化するのである。
• システムの信頼は、自覚的にリスクを冒してでも、可能なさらなる情報〔の収集〕を断念するだけではなく、〔諸種の差異に対して〕これまで有効であった無差別的な態度や、また目下採用されているところの結果の制御をも放棄することを含意する。
• システムへの信頼は、[2b] たんに社会システムに向けられるだけでなく、[2c] 人格システムとしてのほかの人間に対しても向けられる。信頼を実際に示す様式の内的な前提に注目するならば、信頼の基盤が、[2a] 第一次的には情緒的なものから、[2c] 第一次的には表現に結び付いたものに移行するのは、こうした変化に対応しているのである。（訳書37-38頁）

この解釈のよい点は、

• 問題１をクリアできる
• 引用文１も、この図の線で読むことができる（下右図）

というところにある。

第3章最終段落	第12章最終段落

しかし、残念ながら、話はここで終わらない。
本書に頻出する〈人格的信頼／システム信頼〉なる対照ペアは、「人格システム」なる術語が登場した時点で、もはやほとんど使えなくなっている。何しろ図中に、二箇所ずつ「システム」と「人格」が出てくるのだから（０）、この区別でもって、下図の １～４ のどれを指示しているのかが分からないからである。 ということで、ここから先に進もうとすれば、我々は一旦は「システム」という語を捨てたうえで、ルーマンが類型を構築した手続きを確かめてみるしかない。

質疑応答

Q201 ルーマンと人類学

• 「馴れ親しみ」という術語は環節分化が優位な社会を特徴づけるために使われている
• 「環節分化が優位な社会」とは、歴史区分でいえば、「古代文明登場以前」に相当する

という紹介がありました。では、これを論じる際に、ルーマンは どんな知見を参照しているのでしょうか。人類学でしょうか。

そのとおりです。ルーマンの著作の脚注には おびただしい数の人類学分野の文献が登場しますが、特にそれが印象的な著作として次の二つを挙げておきましょう。

• 『法社会学』（1972）
• 『宗教の機能』（1977、なおこの邦訳は見たり触れたりしない方がよいです。精神に変調を来すおそれがあります。）

どちらも基本的にヨーロッパのことしか論じていませんが、しかしそれ（実定法やキリスト教）を人類学的知見の方から眺めるかたちの著作になっています。 またこの点については、第一回講義の補遺として記した 「『信頼』と現象学」も参照してください。なお三つ注記を付け加えておくと。

• ここには「古代文明登場以前」と「現在の他民族に関する報告」を同列に扱ってよいのか、という問題はあると思います（これに対する回答は私にはわかりません）。
• 「環節分化が優位な社会」という表現は、「ある分化形態が優位な社会においても、別の分化形態は登場しうる」ことを含意しています。たとえば現代社会における「国民国家を単位とする環節分化」のように。
• 法学者が人類学の知見を参照して議論を組み立てることは、少なくともある時期までは、それほど珍しいことではなかったようです¹。ルーマンもそうした線の上を動いているとは言えるのでしょう。ただしそれに加えて、行動科学というムーブメントにおいて 人類学が非常に重要な位置を占めていた²こと──1950年代初頭の行動科学運動は「先進的な科学である心理学と人類学に、後進の社会学がついていく」という構図で捉えられていたこと──も押さえておく必要があります（いまとなっては想像し難いことですが）。この二つの事情からすれば、ルーマンが頻繁に人類学文献を参照するのは さもありなんということです。

Q202 古代文明以前

結局、「古代文明以前」はこの著作にどう関係するのか

ルーマンが

• 〈古代文明以前｜古代文明登場以後｜ここ最近数百年（のカタストロフィックな変化）〉

という人類史的な時代区分のもとで著作を書いている──そして本書『信頼』では、そのうちの〈古代文明以前｜最近〉という区分しか登場しない──ことを述べたのは、ルーマンが どれくらいウルトラに大雑把な話をしているのか、イメージしていただきたかったからです。この大雑把さに見合うような読み方をしないと、ルーマンとはうまく付き合えません。

※グラフはイメージです。

紀元前１万年から西暦2000年までの世界人口。出典：Wikipedia「世界人口」

Q203 個人と社会

• ルーマンは様々な著作で「個人と社会」という社会学の伝統的な問題に取り組んだが、『信頼』は そのうちの個人よりの著作だ

という紹介がありました。では、「社会よりの著作」というのにはどんなものがあるでのでしょうか。またほかの「個人よりの著作」にはどんなものがありますか。

• それは述べたかったことと少し違っています。『信頼』は、「社会分化と個人」というテーマをバランスよく・見通しよく配置することに失敗しており¹、結果として、ゴフマンに依拠して個人間のやりとりを描いた部分が濃い著作になっている──したがって、この講義でも主としてそこを取り上げる──と言いたかったのでした。
• なので、この質問に答えるのは難しいですが、それでも、明確に「社会分化と個人」を主軸にして日本で編纂された論文集というのがあり、ここでは、フォーカスするトピックを 論文毎に変えながら このテーマが論じられているので、これを挙げるのがよいかもしれません。人前でその名を呼ぶのが恥ずかしい大変に残念な感じの独自タイトルがついてしまっておりますが。
  • 『ポストヒューマンの人間論─後期ルーマン論集』、村上淳一編訳、東京大学出版会、2007年
    1. 近代科学と現象学
    2. 意識はコミュニケーションにどう関わるか
    3. 社会分化と個人
    4. 「人格」という形式
    5. 主体の欺計と、人間とは何かという問い
    6. 間主観性かコミュニケーションか
    7. インクルージョンとエクスクルージョン

Q204 デュルケームの道徳に代わるもの

• デュルケームにとって「道徳」（や「中間集団」）は、産業資本主義から生じる問題に対する解決策となるはずのものだった。
• ルーマンは、社会学的トピックとしての道徳の重要性は認めたうえで、それが解決策になるという発想は拒絶した。

という紹介がありました。それではルーマンにとって、デュルケームの道徳の位置にあるものは、なんでしょうか。あるいは、そういうものはないのでしょうか。

• この問題にはとても答えられそうにありません。手短に第一近似的な答えを与えよということであれば「ない」でよいような気もしますが、そう簡単に答えてしまう代わりに、ここではもう少し別のことを書いてみましょう。
• まずともかくも思うのは、なにしろルーマンが「～～は一番重要だ」というようなことは言いそうにない、ということです。とはいえ「一番重要なもの」を言わないからといって、「重要なものはない」と言っているとは限りません。
• たとえば、仮にある論者が、総括的に重要なものを──「道徳だ」とか「中間集団だ」とか──挙げる代わりに、「重要なトピックは70個ある」と答えたとしましょう。たったそれだけのことで、デュルケームとその論者の著作の印象はまったく異なるものになるはずです。
• もしかすると、ルーマンについてはこういう線でも考えてみたほうがよいのかもしれません。

Q205 観察形式としての「人格」とは

「人格システム」という術語は1980年代前半に消え、それ以後「人格」は観察形式として位置づけられるようになった、というお話がありました。この「観察形式としての人格」というのはどういうものなのでしょうか。

• 「人格システム」という術語は、『パッシオンとしての恋愛』（1982）には登場するが、『一般理論要綱』（1984）では消えた、というお話をしました¹。ここでお話すべきミニマムは、[1] 術語「人格システム」は なぜ消えたのか、それでは [2] 「人格」は どこに行ったのか、ということでしょう。
  1. 術語「人格システム」は なぜ消えたのか
     • 消滅の理由は幾つか考えられるのですが、ここでは一つだけ、なかでも決定的なこととして、「システム概念の内容変更」を挙げておきましょう。
     • 1970年代後半から1980年代前半にかけてルーマンは──一般システム理論の展開をも背景として──「システム要素」概念の時間化に取り組みました。これによって、ある時期以降、
       • 出来事を要素とするもののみをシステムと呼ぶ
       • この含意のもとでのシステム要素を Operation（作動） と呼ぶ
       という理論的決定が行われます。
     • これは、ルーマンが この世において「システム」と呼ぶことができるものが 減る ことを意味します。この理由によって、これ以降「文化」や「人格」など²は──その構成契機は「出来事」ではないので──「システム」とは呼ばれなくなった、というわけです。
  2. 「人格」は どこに移動したのか
     • こちらに対する答えが〈「人格」は「観察の形式」として扱われるようになった〉だったわけですが。
     • もちろん、ここにもやはり「理論的」な含意はあるわけですが、それをお話するよりも、後年のルーマンが この言葉を 何と比較しているか を見ていただくと 位置移動のイメージがつかみやすいだろうと思います。たとえば 1991年の論文「〈人格〉という形式」から引用すると、こんな感じです。

     多くの社会は 身支度の如何によって［その人について］何を予期しなければならないかを伝えるのであり、それ以上に人格という形式を必要としない。たとえば巡礼者の場合、衣服と振舞いをみれば 何を施さなければならないか判る。

     中世中期になって ようやく、かれらが懺悔をめざす本物の巡礼者であるのか、それとも巡礼街道における さまざまの喜捨を無料で得ようとするだけの旅人にすぎないのかという問題が切実になる¹⁷。ある種の目的のためには以前から 個別化された身体だけで十分だが、他の目的のためには それでは足りない。それに対応して、身なりを信用できるのか、どんな味方をすれば信用できるのかが変わってくるし、人格性を構成するために どこまで態度で示したり態度で調べたりしなければならないかも変わってくる。

      人格の その場その場でのコミュニケーションごとの在り方は、遅くとも17、8世紀以降、道徳の問題になる。これまでは、個人の身体的／心的なレパートリーの道徳的規律化に適合する気質や態度が要求されるにすぎなかったが、いまや、コミュニケーションの相手の人格を大切にすることが道徳的に要請される。個人の行動が ますます自由になるにつれて、他人の自己表出が社会的粉飾だと見抜きながら 見抜かれたと悟られないようにすることが、ますます重要になる。

     如才なさタクトが決定的な決め手になり、（とくに自分に適用された）諧謔が多用され、安全弁として認められる。会話の要諦は、人格として好まれる機会を相手に与え、望むらく その相手が これに応ずる機会をもって報いてくれるようにすることである。しかも、そのために身体的態度ばかりでなく精神的態度の如何が重要であるからこそ、探査の可能性は──現実主義的に推測してよければ愛情に関する事柄においてさえ──きびしく制限される。その結果、「自然さ」が追求され、「信憑性」を示してみせる必要が生じたということは、こうした矛盾を証明するものでしかない¹⁸。 心的システムと人格を主体概念に集約して両者の区別をやめるような倫理学は、こうした微妙な関連を無視するか、それとも、不誠実だとして倫理的に軽視するものである。この問題について知りたいと思う者は、ゴフマンを読むのがよかろう ¹⁹。

     （邦訳『ポスト・ヒューマンの人間論──後期ルーマン論集』 村上淳一訳、東京大学出版会、129-130頁）

     19 いまでは古典的になったテクストとして、Erving Goffman, The Presentation of Self in Everyday Life, 2. Aufl., Gerden City, N.Y. 1959.［『行為と演技──日常生活における自己呈示』 石黒 毅訳、誠信書房、1974］

     • ここではもう、「人格」という語は──「人格システム」のような理論的な術語としてではなく──対象の側で使われているシンボルを指すために使われています³。
     • そして、歴史的にある時期以降に重要なものとなってくる「人格」と比較されているのは「身なり（身支度・衣服、態度）」といったものであり、これらは、ひとが「その人はどんな人か・その人についてどんなことを予期しなければならないか」を判断するときの資源として引き合いに出されています。他方、「〈その人はどんな人か〉ということが どのように・どこまで重要となるか」と「それを判断するのに どんな資源が使われるか」は時代によって変わってきた という点で、「身なり」と「人格」は比較されています。
     • これでもって、「人格」が 積極的には どのように規定されているのかまでは 判らないでしょうが、少なくとも、議論のどのような位置にあるかまでは伝えられたのではないかと思います。

Q206 安楽椅子社会学とは

「ルーマンはアームチェア社会学者だ」という発言がありましたが、どういう意味でしょうか。

• 〈特定の・限定的なフィールドを持たず¹、もっぱら他人の書いた論文や著作（や、他人の取得したデータ）を使って仕事をする社会学者〉くらいの意味で使いました。
• 現在の社会学者の多くは、それぞれ〈特定の・限定的な研究対象・研究領域を持ち、自分でもデータや資料を集めて仕事をする〉のが普通ですから、それと対比したわけです。とはいえしかし、社会学者が現在のようなスタイルで仕事をし始めたのは、或る時代以降──特に、社会学の中心地が北米に移ってから──なのであって、それ以前の社会学者の多くは「安楽椅子型」の仕事をしていたわけですが。
• ルーマンはそういう意味で（も）古いタイプの社会学者だ、ということです。

Q207 ルーマンとゴフマン

• 『信頼』という著作は、ジンメルとゴフマンでつくった社会学的な器に・社会心理学的な信頼研究の知見を盛ったものだ

というお話がありました。本書を理解するために読んでおくべきゴフマンの著作があれば教えてください。

• 本件については、まず大急ぎでアラートを出しておかねばなりません。ルーマンがゴフマンから深く大きな影響を受けており、ゴフマン由来の議論がルーマン理論の中でも極めて重要な位置にあることは間違いありません。ですから、ルーマンの議論を理解するためにはゴフマンを読んでおくことが是非とも必要です。それはそうなのですが。
  しかし「ルーマンを理解するためにゴフマンを読む」という態度でゴフマンのテクストに当たると、非常に高い確率で挫折します。理由は簡単で、ルーマンよりもゴフマンの方が遥かに難しいからです。そうである理由も簡単で、ルーマンが「広い範囲の研究・知見を見渡して、それらの間を繋いでいく」タイプの著述家であるのに対して、ゴフマンは 難しい問題に直接に自分の手で取り組むタイプの著述家だからです。
  • ゴフマンがデビューした1950年代初頭には、すでに「役割」という術語はアメリカ社会学の基本語の地位を獲得していました。「人は何らかの社会的位置に就き、そこに相応しい役割を纏う」という──演劇的な──構図は非常に便利なものであり、社会学にとって生産的に働きました。しかしひとたび「位置に就いたり役割を纏ったりする、その当のものは〈何〉なのか」と問うてみれば、この構図の虚構性に気づくのはそんなに難しくありません。しかし、ここから先に議論を進めるのは非常に難しそうであることを想像することもまた、難しくはないでしょう¹。ゴフマンが取り組んだのは たとえばそういう問題であり、そして、これを相互作用秩序の問題として取り扱ったところに新味がありました。ゴフマンが取り組んだこの課題に、ルーマンが ゴフマン以上のものを付け加えたとは 私は思いません。ルーマン自身がやったのは〈ゴフマンの仕事を、自らの社会分化論の内実を構成するパーツとして取り込む〉という仕事だっただろうと思います（そして『信頼』はその一つだ、というわけです）。
  • というわけなので、「ルーマンを読む」という作業の中には、「ルーマンとゴフマンを並べて読む」という部分作業がぜひとも含まれていなければならないのですが、しかし「ゴフマンを読む」ことの方がずっと大仕事であることは知っておかないと大変なことになります。以上とりいそぎ老爺心ながら申し上げておきます。
• それはそれとして質問に戻ると。ゴフマンの付き合いづらさは、本人のテクストの難しさのほかに、既存の邦訳がよろしくない、研究論文が（その重要さと人気に比して）異様に少ない²、といったことにも由来します。『信頼』でも参照されているもののうち 下記の著作には邦訳がありますが、どれも非常に読みにくいもので、お勧めするのは難しいです。一般に、その分野の研究が進み・研究水準が上がると 新たな翻訳書が出たり既存の訳書が見直され よりましなものに置き換えられたりして（それによって新規参入者も増えて）いくものですが、ゴフマン研究界隈ではそのような良循環も起きていないようです。
  1. （1959→1974）『行為と演技――日常生活における自己呈示』、誠信書房
  2. （1961→1984）『アサイラム――施設被収容者の日常世界』、誠信書房
  3. （1961→1985）『出会い――相互行為の社会学』、誠信書房
  4. （1963→1980）『集まりの構造――新しい日常行動論を求めて』、誠信書房
  5. （1963→1970）『スティグマの社会学――烙印を押されたアイデンティティ』、せりか書房
  6. （1967→1986）『儀礼としての相互行為――対面行動の社会学』、法政大学出版局（目次あり）
• 邦訳のないもののうち、『信頼』にとって特に重要なのはこの二つでしょう：
  1. Erving Goffman, 1952, On Cooling the Mark Out: Some Aspects of Adaptation to Failure, Psychiatry : Journal for the Study of Interpersonal Processes 18, 3 ：451-463.　［全文］
  2. Erving Goffman, 1969, Strategic Interaction, University of Pennsylvania Press.
  『信頼』第8章のタイトル「戦術的な構想：チャンスならびに束縛としての信頼」は、後者2 からとられたものだろうと思います³。
  前者1 の話題は「詐欺師グループがカモを騙して金を巻き上げたあとに、カモを宥める」というものです。信頼（信用）と詐欺は裏表の関係にあり──他人を信用できることは、詐欺に騙されることが可能であるためのア・プリオリな条件です──、詐欺において使われる手練手管は ひとが信頼されるために使うそれと基本的に同じものなので、信頼の研究と詐欺の研究も裏表の関係にあります。この論文はさらに、「カモられた人の潰れた面子を回復させ、新たに陥った状況に順応させる」という事態を扱うことで、面子の管理技法の問題にも踏み込んでいる点で、いかにもゴフマンらしい論文になっています（しかしこれ、研究者デビュー二本目の論文なんですよね・・・）。
• ゴフマンの入門書には
  • イーヴ・ヴァンカン『アーヴィング・ゴッフマン』、せりか書房
  があります。これはお勧めできます。
• 研究書についてもかなり寒い状況です。日本語圏では これまでにゴフマン研究の博士論文は ほとんど出ていませんし、著作として刊行されたものもほぼありません。論文集は二つ出ていますが、両者の間の時間的距離は なんと実に四半世紀です。この間の日本の社会学業界にいったい何が起きていたのか、これ自体に調査が必要であるような気がしてきますね。──と書くと角が立ちそうなので、「ゴフマンは、プロの社会学者にとってもやはり付き合うのが難しいのかもしれません」とまとめておくことにいたしましょう。
  • 安川 一 編（1991）『ゴフマン世界の再構成―共在の技法と秩序』、世界思想社
  • 中河伸俊・渡辺克典編（2015）『触発するゴフマン―やりとりの秩序の社会学』、新曜社（目次あり）
• というわけで、まずはヴァンカンの概説書を読み、次に二冊の論文集に目を通してみて、さらにその次に何を読むべきかを決める、というのがよいのではないでしょうか。

講義概要

前回の回顧 著作『信頼』の欠点 ストーリーを構成するパーツが欠けている 類型化に不備がある 歴史的記述がない 欠点補正後の改定案

本日の講義 非人格的働きへの信頼 『権力』の予告：カール・ドイチェとタルコット・パーソンズ モートン・ドイチェの社会心理学的研究 時間的現象の社会学 社会理論上の大主題：全体社会の〈過去指向〉から〈未来指向〉への転換 実存主義・不安と階層分化の解体 〈リスク／危険〉と信頼 行動科学的行政理論と『予算編成の政治学』 戦略的信頼

講義の一部抜粋

2-b モートン・ドイチェによる社会心理学的・実験的信頼研究

『信頼』における議論のうち、信頼の内実に関わる部分は、かなり細部に至るまで、モートン・ドイチェの研究に依拠している。 ドイチェがその研究の出発点においておこなった信頼の定義は次のとおり：【定義1】 ¹

ひとは、
• (a)何らかの出来事を予測・期待しており、
• (b)他者の振る舞いが
• (c)期待通りだとポジティブな結果、期待に反するとより大きなネガティブな結果が生じる ような場面で
• 予測・期待にもとづいて行動するとき、
「信頼」している。

これは「期待」による定義であり、このままでは実験研究には使えない。それを実験に使えるように「行動」によって定義しなおしたものがこちら：【定義2】²

• 自分の行動の結果がポジティブにもネガティブにも転びうる曖昧な状況で、
• 結果が他者の行動に委ねられていて、
• ネガティブな結果の方がポジティブな結果よりも重大なものであるとき、
• その行動を取るのが、信頼行動trusting choice

しかしこれだと、通常「信頼」だと考えられているものより遥かに多くの事柄が含まれてしまう³。そこでドイチェは、この広すぎる【定義2】から出発して 狭い【定義1】に相当する「（狭義の）信頼confidence」を取り出すことを目指して、セッティングを様々に変えた実験をおこなった。それとともに「リスク」、「賭け」、「希望」などといった信頼に類縁的な概念との違いなどについても検討したのだが、ルーマンは特にその点を参考にしている。

2-c 時間現象の社会学

2-c-1 社会理論上の主題：全体社会の〈過去指向〉から〈未来指向〉への転換

ルーマン社会理論のグランド・テーマ。この長期トレンドに関する議論は様々な著作に繰り返し登場する。

		主張の骨子
1968年	『信頼』	「馴れ親しみ」が過去指向であるのに対し、「信頼」は未来指向である。
1974年	『法システムと法ドグマーティク』	全体社会の〈過去指向〉から〈未来指向〉への転換にあわせて、法解釈学の中にもこれに相当する語彙（危険、リスク、信頼など）が登場した。
1991年	『リスクの社会学』	「リスク」概念は、かつては一部の冒険的な航海者などにしか関係がなかったのに、いまでは誰でもが使うようになっている。それは、「現在何をするかは未来に何が起こるかを左右する」という観念がカバーする事柄がどんどん増えているから（たとえば結婚がそうであるし、またいまでは自分や子供の人生も「デザインする」ものになっている）。

2-c-2　実存主義と不安──なぜ実存主義がルーマンの問題となるのか

2-c-3　〈リスク／危険〉と信頼

2-d　行動科学的行政理論とウィルダフスキー『予算編成の政治学』

2-d-1　行動科学的行政理論・公共政策論におけるインクリメンタリズム

2-d-2　アーロン・ウィルダフスキー（1964）『予算編成の政治学』における「予算過程の複雑性」と信頼

2-d-3　信頼の不合理性から発する信頼研究の三類型：信頼性、信頼感、信頼

結論：　ルーマン「システム合理性」論の位置

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質疑応答.

Q301 信頼の不合理性

ルーマンが「信頼は不合理なものだ」という時、どういう基準で言っているのでしょうか。

• 「信頼は不合理なものでありうる」というのはルーマンの言葉ではなく、私のまとめでした。そこで考えていたのは いわゆる「経済合理性」のこと──特定の目的を実現するために最も効率的な選択肢を選ぶこと──です。
• 『信頼』第４章でルーマンは、行動科学的予算編成研究の古典であるアーロン・ウィルダフスキーの『予算編成の政治学』を紹介しています。ルーマンが触れた箇所で ウィルダフスキーは、予算編成過程のうちの 議員が行政官から予算案の説明を受ける局面において、
  • 行政官たちの方は自分たちが「細部に通じており、勤勉であり、簡潔であり、率直であり、自分の仕事に献身的である」といった印象を与えて議員たちに信頼してもらおうと努力するし、議員たちの方も──環境情報を〈この行政官たちは信頼に値するか〉という観点から構造化し、それによって──自分たちの・行政官たちに対する信頼をコントロールすることによって、間接的に行政官たちをコントロールしようとする
  といった事態が生じることを描いています（訳書 pp. 101-102）。議員たちは 判断に必要な情報の詳細を得ようとすることだけでなく、「信頼」を介したかたちでのコントロールにも大きく気を配っている（そして依存している）というわけです。
• 〈予算策定というものは、政策目標の優先順位を決め・目標を達成するための政策選択肢を総合的にリストアップして比較検討したうえで・採用すべき個別の政策が要する費用を算定する〉といった形でこそ進めるべきものだ という（合理的）基準からすれば、行政官は情報の適切な提示こそに、また議員の方はもっぱら情報収集こそに集中すべきであって、「相互の信頼」などに汲々とするのは余計なことでしょう¹。「信頼は不合理なものでありうる」というのは、そうしたことを述べるために言いました。

Q302 システム合理性

システム合理性がどういうものなのかについて更に敷衍したルーマンや他の研究者の論考があったら教えてください。

• 『目的概念とシステム合理性』講義でも述べたように、「システム合理性」は初期から晩年までルーマンの議論にずっと登場し続けた いかにも重要そうに見える術語であるにも関わらず、これに関する研究はほとんど行われていません*。例外は『目的概念』講義のゲスト講師であった三谷武司さんで、次の論文があります。
  • 三谷武司「システム合理性の公共社会学――ルーマン理論の規範性」（盛山和夫・上野千鶴子・武川正吾（編），『公共社会学1　リスク・市民社会・公共性』，東京大学出版会，71-86頁，2012年）
• WEB上で読めるものとして、
  1. 三谷武司「システム合理性概念の規範論的解明」（日本社会学会第75回大会（2002年11月16日・大阪大学））
  2. 三谷武司「長岡克行著『ルーマン／社会の理論の革命』合評会報告」（2007年1月28日（日）、東京経済大学）
  があります。後者では、「2.各論 (2) 合理性」でシステム合理性について論じられています。

Q303 限定合理性とシステム合理性

限定合理性とシステム合理性との関係はどういうものでしょうか。

Q304 行動論的政治学

ルーマンの用語法からはD・イーストンの政治システム論が想起されます。また文献リストにはエーデルマンの『政治の象徴作用』も見えます。ルーマンと50-60年代のアメリカ政治学との関係はどのようなものなのでしょうか。

• ルーマンは、現象学と行動科学をぶつけ合わせる形で自分の研究を進めてきました。そこで、この朝カル連続講座も その点にフォーカスする形で企画を組んで来たわけです。
• 行動科学運動は¹、(1) 予算獲得のロビイングのための政治的運動 という側面と、(2) 学問的な統一科学運動 という二つの側面を持っていました。そのうち (2) の側面は、「心理学と人類学に先導され、社会学がそれに続く」という形で展開しましたが、(1) の挫折にともなって、心理学・人類学・社会学においてはうやむやな形で沈静化していきます²。その例外が政治学であり、ある意味では、政治学は、行動科学にもっとも深くコミットし、行動科学によってもっとも変貌を遂げた学問だといえます。
  • こういう事情があるために、ルーマンが参照した行動科学関連文献の中にも 大量の政治学文献が含まれている、というわけです。
• とはえいえその前に、少なくとも1960年代までは──上述の行動科学運動内の事情とも関連して──むしろ政治学が社会学を盛んに参照していた、という事情も指摘しておかなければなりません。たとえば、アーモンドやイーストン、カール・ドイチェらによるパーソンズ理論の受容などがそれに当たります³。
  • というわけなので、もしも「ルーマンの議論がイーストンのに似ている」ように見えたのだとすると⁴、それは、イーストン理論は知っていたが パーソンズ理論は知らなかったから、ではないかとは想像されるところです。

Q305 ジンメルとデュルケム

ルーマンは信頼論の中味についても、ジンメルやデュルケムから示唆を受けているのでしょうか。

• はじめの一歩としては、「ほぼ否」と答えるべきかと思います。
  • このうち、ジンメルについては、信頼論の中味に関する個別のマイナートピックでも、いくつか実質的で肯定的な参照があります。たとえば「知と無知の中間」という信頼の大枠での特徴づけがそうですし、例として挙げられている秘密結社に関する議論もジンメル由来でしょう（どちらも『社会学―社会化の諸形式についての研究』上下に登場するものです）¹。
• しかしここには著作『信頼』の全体的な構想とも関わる大きな問題が控えています。
  • ジンメルをはじめとする多くのヨーロッパ人の信頼論では、しばしば 信頼 Vertrauen と 信仰 Glaube が分かち難いかたちで結びついているのに対し、ルーマンの議論はそうなっていない──信仰に相当する議論がない──のです。そのため、旧来の議論の方からルーマンの『信頼』だけを眺めた場合、ここには「なにか欠落がある」ように見えるだろうと思います²。
  • ここで、実際そのように主張している論文の例として：
    • 高橋 浩（1996）「ルーマンのシステム理論における人間学的射程」, 『鹿児島女子大学研究紀要』, 17-2, 107-124.
    を見てみましょう。

     筆者はルーマンの議論の限界が、次の点にあるように思う。［…］彼のシステム理論の枠組のみでは、教育者と被教育者との間で展開される人間的関わりやそこから生起する教育作用の人間学的意義を十分に把握しきれないということである。すなわちボルノーは、教育者の被教育者に対する信頼を究極的に支えるものが、「存在への究極的信頼」という宗教的な感情・確信であることを提起している。あらゆる困難や挫折を乗り越えて、最後まで忍耐強く被教育者の成長を求めて彼らを信頼していく確信は、「単なる決意によってもたらされるものではなく、自己自らが、個々の信頼に際して、あらゆる個々の幻滅の彼岸に常在する、包括的な存在と生への信頼によって支えられていることを知っている者にのみ、姿を表してくる」ことをボルノーは指摘しているのである。
     筆者はこのボルノーの議論が、教育者の日常的な実践を内面で支える内容をもち、その教育理論としての妥当性を認識しているのであるが、 ルーマンの機能主義的な信頼をめぐる議論からこのような内容を引き出すことはできない。（121頁）

  これを読むとまずは、「教育者の日常的な実践を内面で支える」ためにこのような過大なものを要求する議論は、基本的なところでなにか間違っているのではないか、という印象が生じます。「このようなことがルーマンには論じられないはずだ」と言われてもルーマンとしては痛くも痒くもないでしょうし、こうした批判に対して「いやルーマン理論にもそうしたことは論じられるのだ」と返してしまうと、相手に合わせて自分も一緒に道を踏み外すことになるので、そうするべきではありません。
   それはそれとして。問題は、著者が「ルーマンの機能主義的な信頼をめぐる議論からこのような内容を引き出すことはできない」という主張の根拠を何も書いていないことの方です。想像するに、おそらくここで著者は、「信頼に関する議論の中には存在論的確信や信仰に関する議論が含まれていない」という──それ自体は正しい──ことからの逆推論をやってしまったのでしょう。
• しかし。他の著作も含めて関連する著作を眺めてみると、ルーマンが、
  • ボルノウが「世界に対する確信」とか「存在への信頼」などと呼んでいるものに相当する論題を「生活世界～馴れ親しみ」というタイトルのもとで³
  • 「宗教的信仰」に相当する議論を、「コミュニケーション・メディア（としての信仰）」というタイトルのもとで⁴
  それぞれ扱っていることが分かります。つまり、多くの論者のもとでは連接して一緒に扱われている論題を、ルーマンは、信頼とは切り離して論じているわけです。このやり方の妥当性は、それとして検討されるべきですが、しかし、この分離を見過ごし・探すべきではないところを探した上で・自分が探している論題が自分が探したところに無いことをもって「ルーマンの議論の構えからして然々の内容を引き出すことはできない」と結論づけるのは、検討の仕方として間違っている、とまでは言えるでしょう。
  • そうではなく、ルーマンのこのやり方はむしろ、ジンメルやボルノウに対する批判的な含意を持ったものとして検討されなければならないはずなのです。
• 多くの論者に見られる〈信仰-信頼〉コネクションを、ルーマンがどのような仕方でに〈生活世界 - 信頼 - コミュニケーション・メディア〉へと解体しているのかは、注で挙げた文献に直接当たって確認していただくとして、ここでもう一つ記しておきたいのはデュルケームのことです。
  • こと『信頼』という著作に関する限り、デュルケームからの直接の目立った影響はありません。デュルケームへの関連性が出てくるのは、「信頼」論ではなく、その前提となる「生活世界」論においてです。ルーマンは宗教論の出発点を、馴れ親しみによって構造化された領域からの宗教人類学的論題（宗教シンボルや神話、儀礼など）の登場に取りますが、ここで参照される文献の中に──当然ながら──イギリスの社会人類学～象徴人類学が含まれています。そしてこれらは、フランスにおいてデュルケーム学派が凋落したあとに、デュルケームの議論を引き継いで展開されたものでした。したがって、このポイントも、質問に対する弱い答えになるでしょう。
  • ここで参照されている文献は膨大なので「思いつくままに」ということにはなりますが、少しだけ例を挙げれば次のような著作です：
    • エドマンド・リーチ（1954→1987）『高地ビルマの政治体系』
    • メアリ ダグラス（1966→1972/2009）『汚穢と禁忌』
     さらにここに──こちらはアメリカの文化人類学ですが──ターナーを加えることもできます。ターナーの通過儀礼論には、人類学の成果を参照して組み立てられたデュルケームの儀礼論を引き継いで都市生活者の社会学を展開したアーヴィング・ゴッフマンの議論を、ふたたび人類学へと引き戻して展開したといえる側面がありますが、ルーマンもよく参照するものです：
    • ヴィクター・ターナー（1969→1976）『儀礼の過程』
    • ヴィクター・ターナー（1974→1981）『象徴と社会』

Q306 計画と信頼

「計画化を進めるとより信頼が必要になる」というときに必要となる信頼とは、その計画化を進めるシステムに対する信頼でしょうか。