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起稿:2013年10月31日/最終更新:2014年01月15日(作成:酒井泰斗)

ニクラス・ルーマン『社会の政治』合評会

このコーナーの収録物   告知文 (←このページ)
  訳者 小松丈晃さん(社会学、北海道教育大学函館校 教員)  
  評者 前川 真行さん(大阪府立大学教員)  
  評者 田村 哲樹さん(名古屋大学教員)  
  記録 当日のディスカッションの一部  

このコーナーには、2014年初夏に東京都内にて開催を予定している ニクラス・ルーマン『社会の政治』合評会 の告知文を掲載しています。

開催時期はまだ決まっていませんが、先に、 の参加者募集を開始します。
ルーマン『社会の政治』
ルーマン・フォーラム オフライン研究会12回目は、2013年11月に邦訳が刊行されたニクラス・ルーマン(2000)『社会の政治』を取り上げます。
今回の邦訳刊行により、ニクラス・ルーマンの主著作集『社会の理論』全九巻のうち、八巻までが翻訳刊行されたことになります。
(趣旨文の途中ですが以下略)
※趣旨文に書くべきことのメモ:
  • ルーマンについては、これまで オートポイエーシスがどうの、コミュニケーションの定義がどうの、ダブルコンティンジェンシーの規定がどうの、といった実質的な社会学的分析には ほとんど関係のない、比較的どうでもいい論点に議論がフォーカスされてきた憾みがあります
  • が、せっかく主著シリーズがほとんど訳され、プロジェクトの全貌が見渡せるようになってきたわけなので、なるべくはやいとこ実質的な議論ができるようになりたいものです。
  • なので今回の合評会では、そちらの方向で企画をたてましょう。
    • 別言すると「政治学・政治思想の教養がふつうにある人で、かつ、これまでルーマンにほとんど関心を持ってくれなかった人たちに、どうやったら買って・読んでもらえるか」を考えましょう。
  • ということで、この課題に取り組む準備として、
    • 比較的長いこと(しかしやや距離をもって)ルーマンに付き合ってきた方
    • ルーマンをほぼ読んだことのない方
    のお二人に評者をお願いすることにします。
    • 前者としては、田村哲樹さんに、基本的には通常の「書評」のスタイルで評価をお願いしました。
    • 後者としては、前川真行さんに、次項──「『社会の政治』を読む」MLについて──に記したお仕事をお願いしました。
      • ちなみに、前川さんは、ゴーシェ『代表制の政治哲学』の訳者さんです。これを含むゴーシェの論考幾つかは、『社会の政治』の中でも再三にわたって参照されています。

「『社会の政治』を読む」MLについて

※件名を「『社会の政治』ML参加申込」として、
1)氏名
2)グーグルアカウントで利用しているgmailアドレス
3)専攻(あるいは関心)と所属
4)自己紹介*
を記したメールを 宛てにお送りください。
* 自己紹介内容は合評会参加者に共有されます。ルーマン・フォーラム案内掲載内容に準じてください。
※合評会参加のためにルーマン・フォーラムへ登録する必要はありません。

合評会について

※開催日が決まり次第、参加者募集を開始します。

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評者プロフィール

前川 真行さん(思想史、大阪府立大学地域連携研究機構生涯教育センター 教員)

[研究関心]
ちかごろは都市とその統治について、正確に言えば都市行政が国家形成にあたって果たした先駆的な役割についていろいろ考えてきました。
[最近の業績]
論文:
「洪水のあと――3.11以後のアナーキズムと社会国家」『社会思想史研究』no. 36,2012, pp. 27-49.
鼎談:
「関西都市論――生存の都市へ」『生存学』vol. 6「特集:都市」生活書院2013(宇城輝人、酒井隆史との鼎談)
翻訳:
ロベール・カステル『社会問題の変容―賃金労働の年代記』ナカニシヤ出版2012

田村 哲樹(政治学・政治理論、名古屋大学法学研究科 教員)

[研究関心]
主に、熟議民主主義論を中心とした現代民主主義論、ベーシック・インカムを中心とした福祉国家論、政治学・政治理論とフェミニズムとの関係について研究してきました。最近は、熟議民主主義と自由民主主義との関係を再考することや、政治理論における規範と経験との関係について関心を持っています。
[最近の業績]
著書:
論文:
「熟議民主主義は自由民主主義的か?――『熟議システム』概念の射程」『政治思想研究』第13号、2013年。
齋藤純一・田村哲樹編『アクセス デモクラシー論』日本経済評論社、2012年。
宇野重規・田村哲樹・山崎望『デモクラシーの擁護――再帰化する現代社会で』ナカニシヤ出版、2011年。

ゲスト(訳者)プロフィール

小松 丈晃さん(社会学、北海道教育大学函館校 教員)

[研究関心]
ここ数年は、科学技術社会論とルーマン理論との接点が模索できないか、考えているところです。2年前の震災の経験をも踏まえたかたちで、システム論を軸にした(社会学的な)リスク論なるものを構想してみたいと考えています。
[最近の業績]
著書:
『リスク論のルーマン』(勁草書房、2003年)
論文:
「科学技術の「リスク」と組織」(年報『科学・技術・社会』 22号、2013年)
「ルーマン政治論におけるシステムの分出の条件と諸論点」(春日淳一他編著『滲透するルーマン理論』文眞堂、2013年)