開催趣旨 | 目標 | 読書会の形態 | 日程 | 対象文献 | 想定される参加者 | 参加申込・連絡先 |
教育社会学では、1970年前後に「新しい教育社会学」および「解釈的パラダイム」が登場したことにより、学校で行われる諸活動についての “質的研究” が盛んになりました。「新しい教育社会学」や「解釈的パラダイム」は、それまでの教育社会学研究1が、学校のインプット(設備や教員の能力、学級規模な ど)とアウトプット(生徒の学業成績など)の関係のみを見ており、学校内部の過程をブラックボックス化していると批判し、学校内部の過程に着目することの 重要性を主張したとされています。この読書会で検討対象とする『だれが進学を決定するか』および Language Use and School Performance もまた、この流れの中に位置づけられ、特に「解釈的パラダイム」にもとづく研究とされています。
「新しい教育社会学」と「解釈的パラダイム」のうち、前者についてのレビューや学史研究は散見されるものの、後者についてはレビューが少なく2、その教育社会学史上の位置づけがやや不透明なものとなっています。読書会の検討対象である Language Use and School Performance は、Karabel & Halsey(1977=1980)3による批判的なレビュー以降、ほとんど取り上げられることがありません。 この読書会では、とりわけ Aaron V. Cicourel をはじめとする、初期エスノメソドロジー的な教育研究について、その学史上の位置づけを確認し、学校内部の諸活動に着目する”質的研究” について再考することを目的としています。また、上記文献を読み進めるにあたり、成城大学の 南 保輔教授をオブザーバーとして迎えます。
- こうしたインプットとアウトプットの関連性に着目したものとして、例えば、1966年の 「コールマン報告」 などが挙げられます。
- 数少ないレビューの一つとして、山村賢明, 1982, 「解釈的パラダイムと教育研究──エスノメソドロジーを中心にして」『教育社会学研究』 など。
- Karabel & Halsey, 1977=1980, 「教育社会学のパラダイム展開」(収録:潮木守一他訳、『教育と社会変動』(上・下)東京大学出版会)
開催日: | 文献と範囲 | |
第五回 | [仮]09月23日(金)、19:00~ | Language Use and School Performance、2章 |
第四回 | [仮]08月28日(日)、15:00~ | Language Use and School Performance、1章 |
第三回 | 07月10日(日)、15:00~ | 『だれが進学を決定するか』、4&5章 |
第二回 | 06月05日(日)、15:00~ | 『だれが進学を決定するか』、2&3章 |
第一回 | 04月24日(日)、15:00~ | 『だれが進学を決定するか』、1章 |
※書籍優先、論文は希望があれば。
※対象書籍の目次がページ下部にあります。
※参加申込は締めきりました。
Language Use and School Performance | 『だれが進学を決定するか』 | |
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